
N a o m i' s A t e l i e r
K l a v i e r G e s a n g
M u s i k u n t e r r i c h t i n E l s a u


Rytumique
リトミックについて 音楽リトミック デュッセルドルフ校 元リトミック講師 鐘ヶ江モンターク 直美
「リトミック」とは?
リトミックの始まりは、スイスの音楽教育家でもあった作曲家エミール・ジャック・ダルクローズが開発した音楽教育の手法。「ダルクローズ音楽教育法」です。
幼児教育の中でも、とりわけ大切に考えられている時間として“子ども音楽”があります。
最近では、日本の幼稚園や保育園などでも幼稚園の先生を中心に、「リトミック保育」という形で、音に合わせて楽器を演奏したり、体を動かす活動が盛んに行われておりますね。
私たち大人が幼稚園児や保育園児のころ、鼓笛隊やハーモニカ、手遊び、リズム遊びをした記憶が少なからず残っているかと思いますが、こちらも言ってみれば「リトミック」の活動の一つと言えるわけです。「リトミック」と聞くと、何だか最近良く聞くようになった言葉で、真新しい感じも致しますが、実は、大人の私達も、皆さんが自然と触れて学んできた中に沢山あったということです。
日本の教育機関へリトミック教育法を紹介した人物は、東京音楽学校乙種師範科(現東京芸術大学音楽部)を卒業した小林宗作さんです。
大正自由教育運動の中で、就学前・初等教育の段階にある子どもたちに、より自由で芸術的な音楽教育を受けさせることを志向し、小学校教員を務める傍ら、2度のヨーロッパ留学で研鑽を積み、研究を重ね日本におけるリズム教育・音響教育・ピアノ(楽器)教育・総合リズム教育をひらいた人物です。
何とも、実際にダルクローズ氏から直接学んだ人物が音楽界からは、山田耕作さん、音楽教育界からは小林宗作さんというのだから、そう思うと日本のリトミックの本当のスタートも、そう遥かに遠い時代からというわけではなかったというわけですね。
「音楽リトミック教育」とは、どういうもの?
これは私が名付けた教育法で、単純に「音楽・リトミック・教育」をかけ合わせた言葉のネーミングです。そう聞くと、何だか特別な英才教育に聞こえがちですが、実は皆さんの考えているリトミックは上で述べた様に、本当に身近なところから繋げて学ぶことのできる身近な音楽教育なのです。
「まぁ、それはいったいどういう事?」と思いますよね。
今日は皆様に、私の考えている「音楽リトミック教育」を少しでも分かりやすく、お伝え出来ればと思っております。
さて、なぜ今の幼児教育に、必ずリトミック保育があるのか。とりわけ就学前に教育機関が活動を、何故たくさん子どもたちへさせたいのか。日本にとどまらず、全世界の教育家が上げている理由が、まさに私の考える「音楽リトミック教育」だからだと、私は一人の音楽教育家の卵として実感しているからです。
ベビークラス、ひよこ組から年長組への音楽リトミック教育の流れ(0歳から満7歳)
まずその第一のスタートして、上げることが「胎児の時から」です。子ども達が、お父さんとお母さんの子どもとして、お母さんのお腹へやってきた時に、すでにお腹の中で、一番初めに聞こえている音が「心臓の音」ですね。
そして、子宮の中で聞こえる様々な気管の音や羊水を通しての「外の音」、「優しいお母さんのささやき」「お父さんの声」この全てが赤ちゃんの耳と体、心に音として響きながら、お腹の外へ生まれて来てくれます。
そして、生まれてすぐの赤ちゃんは、光と音の中から、お母さんやお父さんを探します。
私の考える「音楽リトミック教育」のスタートは、まさにここからです。
生後一年間には、全身運動、自律的身体制限の可能、知覚・視覚・聴覚能力の大部分がこの時期に獲得され、多くの発達の基礎がつくられる貴重で大切な時間です。
「ベビーリトミック(ひよこ組・うさぎ組)」のクラスとして、赤ちゃんとお母さん(お父さん)とのコミュニケーションの中に、和音や音階、歌、色彩印象と音の融合レッスン、リズムや言葉を取り入れて、お腹の中からの延長で「音の世界」へと招待するのが、私の考える「ベビーリトミック」です。繰り返すレッスンの中から、少しだけ新しい要素を毎回取り入れて、赤ちゃんは沢山のことにお母さん(お父さん)と、触れ、感じ、聴く時間を楽しみます。
自然に目が色や形を追ったり、足や手が動いたり、笑ったり、声を出したりと、赤ちゃんは無限大の可能性で全てを吸収して、沢山の引き出しを増やしていってくれます。
お母さん(お父さん)と一緒に触れ合いながら、行う事で赤ちゃんも安心して、愛情を感じながら楽しめる時間となります。
赤ちゃん時期から、立つようになり動き出す、満2歳までの時期を、「感覚運動期」といいます。感覚運動的経験をもとに、子どもはしだいにそれらの内的表象を形成します。自らの経験を頭の中で想像する。これが、後に幼児期に見られる表象的思考となるのです。
そこで、この時期からは和音やリズム遊びにカラーパネルを使ったり、少しずつ言語教育も入れて行きます。音と色、形や物を組み合わせたレッスンを継続的に練習していきます。
想像のレッスンとして、子どもたちの考える世界を音や体で表現したりと、時間を過ごしていく中で、子ども達のもっている表現の引き出しが増えていく時期でもあります。
言語では、3・4歳を一つのピークとして急速な増加を示し、幼児期の終わりまでに、発音、語彙、構文の基本的能力が著しい発達をして、発音は母音だけでなく、子音についてもほぼ完全なものとなります。
3歳からは、いよいよ少しずつ音符を読んだり、リズムを読んだりする練習を遊びや、表現・想像の中から、自然な形で学んで行きます。
“体で感じ、気持ちで動き、自身を外へ表現して学んで行く”が、ここからの「音楽リトミック教育」のテーマです。
この時期から、少しずつリコーダーや“呼吸”のレッスンも取り入れながら、ピアノへ触れる機会も増やして行きます。和音感覚、音階感覚を学ぶことはもちろんですが、国語的要素や算数的要素、理科的要素などを組み合わせて、色々な効果的レッスンが出来ることが、「リトミック」の長所だと私は思います。
例えば、「国語的要素」は、物語を作るレッスンで、内容を考えて音を探すことにより、内容の理解や言葉の意味を学び、心情を察することが出来る。(想像力・理解力・考える力)
また、「算数的要素」は、三角から3拍子につなげたり、物から音を想像したりも出来る。
もちろん、音符やリズムは算数・数学的要素ですよね。(創造力・考える力・発展)
そして、「理科的要素」は、植物を登場させたり、太陽の昇り降りを使って音階を学んだり、魚や水が登場したりします。(想像力・表現力・知識の広がり)
上に例として述べた物は、ほんの一部ですが、その可能性を様々な形で引き出すことのできるリトミックの良い長所を使って「次へ繋がるレッスン」をする教育こそ、私の目指す「音楽リトミック教育」です。
そして私は、その教育の中で、子どもたちが自然と自己表現や協調性、想像性、創造性を学び、考える力が備わり、沢山の可能性の引き出しを持って、今度は自身の夢や目標へ繋げていってくれればと心から望んでおります。
世界中の教育者が、望んでいる教育のありかたとは、まさに「子どもと将来への架け橋」として、そこに“教育(リトミック)”があるということだと私は思います。
「音楽リトミック教育」とは、どういうもの?
これは私が名付けた教育法で、単純に「音楽・リトミック・教育」をかけ合わせた言葉のネーミングです。そう聞くと、何だか特別な英才教育に聞こえがちですが、実は皆さんの考えているリトミックは上で述べた様に、本当に身近なところから繋げて学ぶことのできる身近な音楽教育なのです。
「まぁ、それはいったいどういう事?」と思いますよね。
今日は皆様に、私の考えている「音楽リトミック教育」を少しでも分かりやすく、お伝え出来ればと思っております。
さて、なぜ今の幼児教育に、必ずリトミック保育があるのか。とりわけ就学前に教育機関が活動を、何故たくさん子どもたちへさせたいのか。日本にとどまらず、全世界の教育家が上げている理由が、まさに私の考える「音楽リトミック教育」だからだと、私は一人の音楽教育家の卵として実感しているからです。
ソルフェージュや絶対音感のレッスンはありますか?
音階やリズムには、ベビーレッスンから触れており、その段階を踏んで、うさぎ組から少しずつ和音などに入っていきます。その時のクラスの様子などから、始める時期は少し前後する事もありますが、3歳からのキッズレッスンへ入ってきますと、ソルフェージュレッスンも入れ音符も学んで行きます。
(視覚的なレッスンは既にベビーリトミックで導入しています)
そして、音の高低差を学び、その延長線上で音感レッスンも行います。
数カ月に一度あるテーマリトミックと、毎週のリトミックレッスンの違いは?
テーマリトミックは、その名の通り一つのテーマに添って楽しく学ぶレッスンです。
導入から、考えて、発展して、解決するという流れのもとに作られたレッスンプランは、学習する内容も明確で流れがあり、子ども達も最後の解決へ向けて一生懸命に取り組むことが出来ます。
また、もう一つ大きな魅力は、レッスンを受ける対象が3歳から7歳と年齢に少し差があるところです。その差があることで、小さい子どもたちは、おにいさん、おねえさんから沢山のアイディアをもらって自主的に動いたり考えようとします。
また、大きい子どもたちは、小さい子どもたちを自然と思いやり、お互いに協力して、一緒に考えたり、率先してテーマに取り組もうとします。そういったところで、より協調性が育まれ、学べる時間となります。子どもたちは、そんな中から新しい表現を覚えたり、言葉を知ったりする場ともなります。
毎週に一回のレッスンでは、継続した学習が可能となります。
音の感覚や聴く力、表現力、リズム理解や実行、ソルフェージュ、楽譜を読むことや書くことなどを学んで行きます。
音の高低差の感覚が繰り返し練習して聴くことにより分かるようになってきます。
音や自分を表現したり、考えたりする方法を、よりしっかりと自分の物として吸収していけるようになります。
毎週レッスンをすることで、取り組む為の集中力がつきます。
大きな大木も、年月をかけて根を広げしっかりと大地に立って成長して行くものです。
そんなふうに、大きく空に向かって伸びていってくれるようなレッスンを心がけております。
音楽リトミック教育 講師 鐘ヶ江モンターク 直美
~プロフィール~
熊本県出身。4歳よりピアノを、12歳よりオーボエを始める。大阪音楽大学を首席で卒業し、ドイツ・デトモルト音楽大学へ編入。
同大学にて、ドイツ音楽家ディプロムを修得。
ヴィルツブルグ音楽大学ソリスト学科を経て、ノルウェー・ヴァラデュエ音楽院にて修士号修得。
現在、東京未来大学こども心理学科教育学部に在籍し、幼児・児童教育を学び、教育者として“音楽”と“言葉”と“教育”を結びつけた指導に力を入れている。
ドイツ・デゥイスブルグ市立音楽学校 Musikalische Früherziehung(早期音楽教育)クラス公認研修アシスタントを務めている。
オスロではノルウェー日本語補習校小学部の担任を務める。
また、フリーオーボエ、イングリッシュホルン奏者としても、ノルウェーとドイツにて幅広く活躍している。
日本クラシック音楽コンクール京都本選優秀賞受賞、全国大会入賞。
KOBE国際学生コンクール優秀賞受賞。
ゲルノートシュマルフスアカデミーコンクール第一位。
朝日新聞推薦演奏会出演、長江杯国際音楽コンクール大学の部 第一位。
FMラジオ福岡 「きれい計画」ゲスト出演。
ドイツ・クラマープライス優勝、受賞記念コンサートでドルトムント交響楽団とソリストとしてヘンデルの協奏曲を共演。
ベルギッシェシンフォニーオーケストラアカデミーを経て、ドイツ・デトモルト歌劇場、バイエルン州ヴュルツブルグ歌劇場での客演を務めた後、2012年からは、ノルウェー国立ナショナルオペラハウスの専属客演、トロンハイムゾリステンオーケストラ、オスロシンフォニエッタ、オスロ放送管弦楽団、オスロフィルハーモニーオーケストラ、他、ドイツ国内のオーケストラでの客演を務める。